12. ボナパルトファンド

AGIボナパルトのイメージ

 社団医療法人天鯱会理事会は二つ目の提案議題に進み、財務担当理事堅威金路(かたいきんじ)が立ち上がり発言します。

「病院経営は近年厳しい状況が続いておりますが、本年の新型ブキャンウイルス感染症流行後は外来、入院患者数ともに前年を下回り今後より厳しい経営環境が予想され患者数の早期回復が難しい状況であります。蛸酢ホスピタルでは入院患者で新型ブキャンウイルス感染症の発生はなく、また同感染症患者の受け入れも非常に限定しておりましたがそれでも全体で前年比外来、入院患者数の30%の減少になっております。」と理事全員を見渡します。

「そのような厳しい経営環境の中、理事長が仰られたように天鯱会は情勢とは逆に業務拡大に動き出します。新病院開設もその一つです。そのために資金調達の一手として独立行政法人福祉医療機構等の利用を検討しておりますが、他病院より優れた最新の医療設備を揃えることは患者にアピールするに非常に大切でありまた融資を大きく引き出す要素でもあると思われます。」と配布資料を手に取って理事達に見るように促します。

「MS法人天鯱メディカルサービス株式会社蛸酢一杯(たこすいっぱい)代表取締役よりの提案議題でございます。」と理事全員をゆっくり見回したのち隣に座るおとな子供の一杯に目をやります。

「わずか1~2cm程度の小さな切開部数箇所だけで治療を可能する低侵襲(ていしんしゅう)手術用ロボットとしてはアメリカ製「レオナルド」が現在世界で最も導入されておりますが、フランスの医療機器メーカー マッドテックロボット社(Madtech robot)が今年1月ドバイで開催された医療機器展示会アラブヘルス(Arab Health)で発表した手術支援ロボット「ボナパルト(Bonaparte)」はレオナルドよりも高性能でしかも導入価格も低く抑えられております。」と堅威財務担当理事が続けます。

「このボナパルトファンドにMS法人天鯱メディカルサービス株式会社が匿名組合員として投資することを提案致します。設立するSPC(特別目的会社)が投資資金でマッドテックロボット社よりボナパルトシステムを購入し、医療機関へリースすることで賃貸料を得て出資した匿名組合員に収益を分配するのです。なお、投資・収益分配ともに丸々大阪AHO銀行が独自に開発した仮想通貨「ヒョットコイン」で行います。蛸酢ホスピタルの新病院でボナパルトをリースで導入すれば、リース料は環流してMS法人の収益にすることができますし、金融機関の融資を受けるのにも有効です。」と配布資料の表で説明いたします。

解説

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