3.薄伽梵(ばがぼん)

「お母ちゃん、会社で失敗しちゃって500万円をすぐに弁償しないと首になっちゃう。すぐに上司の口座に振り込んで」
と、東京に行かせた俊夫からいきなり電話が掛かってきました。幼いころから馬鹿でしたがそれゆえ可愛い息子です。主人が親友に頭を下げてようやく押し込んだ会社でとんでもないことになっています。大急ぎで銀行に行き定期預金の解約をして振り込んでやることにしました。
銀行の窓口でハタと気づく。
「しまった~!、定期は去年主人に似てぶっさいくな長女の結婚式に使ったんやった~!あれも苦労してやっと嫁がせたんやった。ほんま旦那さんは慈善事業やわ~!あんな掃除も洗濯も料理もできひんのに気が強うて、食うて寝るのだけが得意で鼻が上向いた娘(ほんま主人似やわ)、をよくも貰ってくれました。」
と感慨にふけっている場合じゃありません。
「どうしょう、後あんのは山だけやんか~!」
代々地主でしたが、相続税をとりあえず物納し良い土地はほとんど国に預けていつか現金で納めて返してもらいたいけど当てがない状況です。
「すぐ売れるような土地ちゃうし、どうしょう。」
結局用意できんと悩んでるところに、本当のバカボンから「今月足りんから頼む」メールが届いて騙されずに済んだんでした。
解説
純金融資産とは何か、その保有額により世帯を5つの層に分類することを学びましょう。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません