教育資金(公的支援金・給付型)

2020年11月15日

学校基本調査 

 小学校から大学(院)までを全て公立にするか私立にするかで教育費に大きな差が生じます。また、住まいの所在地の都道府県、市町村により補助金にもかなり差がありますからそれも検討しないといけません。

令和2年度学校基本調査

学校基本調査
 幼稚園から大学院までの在学者数を表しています。(ただし、認定こども園、中等教育学校、特別支援学校、専修学校、各種学校、短期大学、高等専門学校は除いています。)

私立校進学者数

 私立校進学者が全体に占める比率は上記により、幼稚園は86.0%で圧倒的に多いですが、小学校では1.3%に過ぎず、中学校も7.5%です。高等学校で32.9%と増えて、大学では実に78.1%が私立大学に進学しています。さらに、大学院では約3分の1の33.7%です。合計での私立校進学者の比率は26.6%です。

進学傾向

 この基本調査で分かることは、幼稚園は国公立の数が全く不足しているので私立に86.0%も通学していますが、義務教育では国公立の数が十分あり、授業料が無料なので私立校への進学者は非常に少ないこと。そして高校、大学へ進むにつれて私立校に進学する生徒が増加していることが分かります。

 この流れに逆らって、幼稚園~高校までを私立の一貫高に通学させ、大学を国公立に進学させるのが、富裕層で教育熱心な親の考え方ですね。例えば、開成中学校・高等学校から東京大学へ、あるいは灘中学校・高等学校から国公立大学医学部等へと。

 この状況を確認して、ご自身のお子様の教育資金を検討しましょう。

 なお、公立の小学校、中学校、高校の授業料の保護者負担はありませんが、授業料以外の諸費用、給食代、会費等は毎月納付負担があります。

公的支援金(給付型)

 では、公的支援金(給付型)について説明しましょう。

「私立幼稚園就園奨励費補助金制度」

 私立幼稚園については、各自治体で「私立幼稚園就園奨励費補助金制度」があります。生活保護世帯、所得税非課税世帯及び所得基準により補助金額が異なります。

 例えば、東京都大田区の場合、「大田区私立幼稚園等園児保護者補助金」制度があります。

  • 入園料補助金:園児1人1回限り金110,000円支給(所得制限なし)
  • 保育料補助金:施設等利用給付と保護者負担軽減補助金の合算額月約35,500円から(住民税額による)

 市町村により制度が異なりますので、お住まいの市町村にお問い合わせください。

「就学援助費制度」

 小学校、中学校については、授業料無料と児童手当、医療費助成の他に、「就学援助費制度」があります。

 この援助費は、小・中学校の義務教育が円滑に受けられるように、学用品費など学校で必要な費用や学校病の治療費を援助するもので、所得制限(世帯構成や年齢によって異なる認定基準額)があります。年間3~7万円前後の支給です。

 お住まいの市町村の教育委員会にお問い合わせ下さい。

「高等学校等就学支援金制度」

 高校については、「高等学校等就学支援金制度」があります。

 こちらは 国公私立問わず、高等学校等に通う一定の収入額未満(課税標準額(課税所得額) × 6% - 市町村民税の調整控除額で計算される算定基準額が30万4,200円 (算出基準額)未満)の世帯の生徒に対して、授業料に充てるため、国において、高等学校等就学支援金を支給します。

 具体的には、モデル世帯(両親のうちどちらか一方が働き、高校生一人(16歳以上)、中学生一人の子供がいる世帯)で年収約910万円未満の世帯が対象です。

 特に、私立高等学校等においては、授業料等の経済的負担が重いことを踏まえ、私立高等学校等に通う低所得者世帯等の生徒に対しては、世帯の収入に応じて、就学支援金を加算して支給します。

 このように高校までは国及び地方自治体の補助金により保護者の実質負担の軽減が図られています。お子様が就学前の時点では、まだ大学の進学までを考えることは現実感が乏しいでしょうし、それまでに生計が大きく変化することもあるでしょうが、知識として知っておきましょう。全て申請しないと受けられません。

 詳細はこちらをご覧下さい。「高校生等への修学支援」(文部科学省)

児童手当

 次に、対象者の家庭が多い、児童手当について説明しましょう。

児童手当は家庭等の生活の安定に寄与し、次代の社会を担う児童の健やかな成長に資することを目的とした制度です。一時期、子ども手当の名称になっていましたが現在は児童手当の名称に戻されています。お子様が中学校終了されるまで国内に住所を有する場合が支給対象となります。

 つまり、15歳到達後の最初の年度末(3月)まで支給されるのです。ただし保護者の所得制限があり、所得制限額は、960万円(夫婦・児童2人世帯)を基準に設定(政令で規定)しています。これ以上の年収だと一律月5,000円(特例給付)となります。

  • 0~3歳未満:月額(一人当たり)一律15,000円
  • 3歳~小学校終了まで:第1子・第2子10,000円、第3子以降15,000円
  • 中学生:一律10,000円

 支給は毎年2月、6月及び10月に各前月分までの分となります。つまり、年3回4ヶ月分をまとめて支給となるわけです。一人当り1回の支給は40,000~60,000円(特例給付なら20,000円)ですね。これは保護者の口座に振込みですが、できれば独立の口座を作りましょう。光熱費等の引落しと同じ口座にすると、ついついその支払いに充ててしまいます。

 できれば、中学卒業までは児童手当は学資保険又はこども保険の保険料に充当しましょう。

 なお、この所得制限を夫婦の年収合計に制度改正が検討されています。これにより給付金額の減る世帯が増える目算です。

 (内閣府サイト「児童手当制度の概要」より)