動産総合保険│高額医療機器リースの損害補償

高額医療機器の導入

高額医療機器のイメージ

 医療法人にとって高額の医療機器を導入するのに購入するかリースにするか悩むところですが、次のような違いがあります。

 高額医療機器を購入する場合、先ず購入代金の調達が必要となります。自己資金で用意できれば良いですが、そのために金融機関の融資を受ける場合は金利と採算性を検討しなければなりません。会計上、 医療用器械備品の勘定科目で固定資産計上し毎年減価償却(耐用年数5年)することになります。また高額医療機器(取得価格500万円以上)は購入者が青色申告者で医療保健業を営んでいる法人・個人の場合普通償却に上乗せして取得価額の12%の特別償却の適用を受けられます(2021年3月31日取得までの暫定措置)。ダヴィンチXの購入価格は約2億円ですが定率法で早期に大きく減価償却するのが有利です。なお、所有権は購入者にあるわけですから、固定資産税や保険料、メンテナンス費用も負担しなければなりません。

 高額医療機器をリースで導入する場合、初期に大きな投下資金は必要なく、リース料には保険、メンテナンス料、金利、手数料も含むことができます。リース期間を5年間として経費や消耗部品を含めて購入と比較するとリースの方が支出は大きくなるのですが、高額医療機器の技術革新のスピードを考えると常に最新の機種を使えるリースの方が購入よりも良いと思われます。

リース取引の定義・種類

 「リース取引」とは、特定の物件の所有者たる貸手(レッサー)が、当該物件の借手(レッシー)に対し、合意された期間(以下「リース期間」という。)にわたりこれを使用収益する権利を与え、借手は、合意された使用料(以下「リース料」という。)を貸手に支払う取引をいいます。

 「リース取引」の種類は、「ファイナンス・リース取引」と「オペレーティング・リース取引」に分類されます。

 「ファイナンス・リース取引」とは、リース契約に基づくリース期間の中途において当該契約を解除することができないリース取引又はこれに準ずるリース取引で、借手が、当該契約に基づき使用する物件(以下「リース物件」という。)からもたらされる経済的利益を実質的に享受することができ、かつ、当該リース物件の使用に伴って生じるコストを実質的に負担することとなるリース取引をいいます。 なお、リース契約上の諸条件に照らしてリース物件の所有権が借手に移転すると認められるもの(以下「所有権移転ファイナンス・リース取引」という。)と、それ以外の取引(以下「所有権移転外ファイナンス・リース取引」という。)に分類できます。

 「オペレーティング・リース取引」とは、ファイナンス・リース取引以外のリース取引をいいます。

(出典:企業会計基準第13号「リース取引に関する会計基準」 公益財団法人財務会計基準機構( FASF)サイトより)

動産総合保険

 リース物件の偶発的な損害を補償するための損害保険として「動産総合保険」を付保することができます。貸手(レッサー)であるリース会社がリース物件である高額医療機器を対象として保険加入するもので保険料はリース会社が負担します。借手(レッシー)である医療機関が高額医療機器を使用中の火災、落雷、破裂・爆発、風災等、落下等、水濡れ、盗難などの損害賠償を補償するものです。補償の開始日はリース物件が医療機関に引渡されリースが開始された時(借受日)で、リース期間が終了したときに補償は終わります。