未来への投資と建設国債

平成28年7月13日、第12回経済財政諮問会議が首相官邸4階大会議室にて開催されます。議題は、最低賃金についてと、今後の経済財政運営と経済財政諮問会議の取組について、そして来年度予算の全体像についての3点です。
このうち、最低賃金については3%引上げが安倍内閣総理大臣より指示される予定です。
また、今後の経済財政運営と予算については、12日安倍晋三内閣総理大臣、麻生太郎内閣府特命担当大臣(金融)との会談の後、石原伸晃内閣府特命担当大臣(経済財政政策)は記者会見にて、「未来への投資であり残るもの、将来世代が使えるもの」には建設国債の発行はありえるが、赤字国債は望ましいものではないとしています。
この未来への投資としては、リニア中央新幹線の名古屋~大阪間の建設前倒し(最大8年)と、クルーズ船が寄港できる港湾整備等が考えられます。

リニア中央新幹線の名古屋~大阪間の建設前倒し(最大8年)

リニア中央新幹線の全線は東京(品川)~大阪間であり、建設費用概算額(車両含む)は90,300億円にのぼります。このうち、東京(品川)~名古屋間は2027年開通予定なのですが、名古屋~大阪間は現在予定されているのは2045年であり、その18年後にもなるのです。開通すれば、東京(品川)~名古屋間は40分、全線で67分となり、完全に東京~大阪間は通勤区間となりますから、この全線開通を最大8年早めようというのです。

クルーズ船が寄港できる港湾整備等

国土交通省では、「観光立国実現に向けたアクション・プログラム」に基づき、2020年の「クルーズ100万人時代」の実現に向け、官民一体となった取り組みを進めております。2015年にクルーズ船により入国した外国人旅客数は、中国からのクルーズ船の寄港増加などにより、前年比2.7倍の約111.6万人になっています。(法務省入国管理局の集計による外国人入国者数の速報値で概数(乗員を除く)。)主な港は、博多港、長崎港、横浜港、那覇港、神戸港、石垣港、鹿児島港、佐世保港、広島港、大阪港などです。
このような未来への投資のためには、建設国債の発行もありえるとしているのです。
建設国債は、財政法第4条第1項「国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。但し、公共事業費、出資金及び貸付金の財源については、国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。」として、但書きに基づいて発行される普通国債です。この場合、償還計画は国会に提出しなければなりませんし(第2項)、公共事業費の範囲についても毎会計年度、国会の議決を経なければならないとされています。(第3項)
建設国債で財源が不足する場合、単年度立法により特例で発行される国債が特例国債と言われ、いわゆる赤字国債なのです。これまでは発行しないようにしようというわけです。
詳しくは、財務省サイト「赤字国債と建設国債の違いを教えてください」をご覧ください。