11.坂元一美はアドバイスを思い出す

2021年5月13日

団地

 松の塚公団住宅の階段を上って4階にある自宅台所で夕食の用意をしながら、坂元さんの奥さん一美(ひとみ)さんはきょうの話を思い起こしていました。

「共済年金に職域加算はつくから大丈夫。」
「61歳になったら特別支給が始まるのよね。」
「65歳からの厚生年金は共済組合から支給されると池田さんは言ってた。」
「支給開始を70歳まで遅らせれば支給金額が増えるとも言ってたわね。」

 年金って難しいな、と一美さんは改めて思いました。

 また、ファイナンシャルプランナーの池田さんとの話の後に、不動産会社の方もアドバイスをくれました。

「東京23区内で、2階建の2世帯住宅を土地を買って新築で建てるのに、 6,000万円以内ではかなり厳しいって。」
「2階建だったら土地も40坪以上必要なので、土地代だけで 4,000万円以上になるのよね。」
「周辺の県まで範囲に入れるか、3階建にしたら土地は小さくても済むからどうかとも言ってたわね。」

 一美さんは京都の生まれでしっとりとした古い街並みの中で育ちました。主人の八造さんは東京の下町の生まれ育ちです。二人ともおしゃれな高級住宅地には合わないと思っています。

「中古は検討されてないのですかとも言われたわ。」
「でも中古の2世帯住宅の数は少なくて、売主さんが建てる時に結構思い入れて、お金つぎこんだものが多いから、値段は高めですけどだって。」
「中古で出るのって、2世帯で建てたけど親子喧嘩ですぐ子世帯が出て行って、仕方なく売るのかって、かんぐっちゃうわ。」

 さらに、こんなアドバイスも受けたのでした。

「山手線の駅の外縁地域で中古マンションを2部屋買う方法もありますよだって。」
「親世帯を1階部分、子世帯を上階にすれば雨の日でも濡れなくて行き来できるし、味噌汁の冷めない距離ですよってうまく言ってたわね。」
「将来片方が空いたら賃貸に出しても良いし、売却しても良いから処分に困りません。2世帯の一戸建住宅は貸すにしても売るにしても、対象が限られるから値段を叩かれたり、長い間売れないこともあるらしいって。」

 奥さんはきょうは相談に行って良かったわと思いました。でも、思った以上に2世帯で住むことって難しいのねとも感じました。

「さあ、晩ご飯の用意ができたわ。大好きなナスの煮浸しも用意したし。」
「八造さんが帰ったら相談しよう。」

解説

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